真実が知りたい女の子ママのブログ

子育てにまつわる疑問や様々な思いをつづろうと思っています。同じように悩んでいる方々と思いを共有できれば幸いです。

ロタウイルスの予防接種について調べてみた

2020年から定期接種(=無料)になった「ロタウイルス」の予防接種があります。

とても珍しい経口タイプの予防接種です。

注射じゃないなら、タダだし受けたら?とおすすめしてしまいそうな勢いです。

いつか記事にするかもしれませんが、注射と経口は危険度のレベルが全然違います。

今回は、一見安全そうな「ロタウイルス」の予防接種について調べてみました。

 

ロタウイルスの症状をおさらい

ロタウイルスは、乳幼児の急性重症胃腸炎の主な原因ウイルスとして知られています。

乳幼児期(0~6歳ころ)にかかりやすい病気です。

ロタウイルスに感染すると、2~4日の潜伏期間(感染から発病までの期間)の後、水のような下痢や嘔吐(おうと)が繰り返し起こります。

参考:厚生労働省

これだけを見ると、予防接種受ける程かなと思ってしまいそうですが、大きな特徴があります。

ロタウイルスは感染力が強く、ごくわずかなウイルスが体内に入るだけで感染してしまいます。

ふつう、5歳までにほぼすべての子どもがロタウイルスに感染するといわれています。

乳幼児は、激しい症状が出ることが多く、特に初めて感染したときに症状が強く出ます。

5歳までの急性胃腸炎の入院患者のうち、40~50%前後はロタウイルスが原因です。

参考:厚生労働省

 

ロタウイルスは感染力が非常に強いため、たとえ衛生状態が改善されている先進国でもその感染予防はきわめて難しく、事実上生後6カ月から2歳をピークに、5歳までに世界中のほぼすべての児がロタウイルスに感染し、胃腸炎を発症するとされている。

参考:国立感染症研究所

感染力の強さ故に定期接種に格上げになったみたいですね。

ただ、全世界の5歳以下の子供全てが胃腸炎を発症しているわけないので、不顕性感染も多いのかもしれませんね。

 

ロタウイルスの予防接種とは

ワクチンを接種することにより、ロタウイルス胃腸炎による入院患者を約70~90%減らすことができたと報告されています。

参考:厚生労働省

90%という結構高い数値をどうやって算出したのか気になります。

数値を出すときは論文引用が基本なのに、困ってしまいます。

ロタリックス(R)とロタテック(R)の添付文書に「予防効果」「抑制効果」といった肩書で掲載されていました。

(注:ロタリックス・ロタテックは「ロタウイルス」の予防接種の販売名です。)

ただ、ここで疑問。

「予防効果」「抑制効果」=「減らすことができた」と断定してよいのでしょうか。

「予防効果」・「抑制効果」は発症人数ベースの考えのようですね。

注)このブログで「予防効果」「抑制効果」について、わかりやすく説明してくれていました。

ワクチンの有効率とは – 自然派医師のブログ

「ワクチンの効果は有効率だけで判断しないようにしましょう」 – 自然派医師のブログ

 

ということは、割合ではなく、数値を算出する必要があるということ。

インタビューフォームを参考に実際の罹患数を算出してみました。

 

 

ロタリックス(R)は予防効果79.3%と掲載されていますが、実際の罹患数の差はこんなものです。

ロタリックス(R)群とプラセボ群の症例数をあわせていない所に疑問を感じますが、この差のために予防接種を選択するのか、といったところですね。

 

一方、ロタテック(R)も似たような感じですね。

予防効果74.5%と掲載されていますが、実際の罹患数の差はこんなものです。


ロタウイスの予防接種の副作用は?

ロタウイルスの予防接種の副作用について調べると「腸重積症」という単語がちらほらと。

腸重積症とは、腸の一部が隣接する腸管にはまり込むことで発生。腸の血流が悪くなることで腸の組織に障害を起こすことがある。
ロタウイルスワクチンの接種を受けた後に腸重積症を発症する可能性がある。

参考:厚生労働省

腸重積症の発症率は次の通りです。

ロタリックス(R):10年間で295例の腸重積症の副作用発生→30人/年

ロタテック(R):7年間で169例の腸重積症の副作用発生→24人/年

0歳児の副作用としてこの数値が高いのか低いのか評価が難しいところです。

ロタの胃腸炎って感染力強いし、しっかり発症すると大変なイメージがあるので。

 

続いて、予後を確認してみます。

ロタリックス(R):腸重積症発症例全例で回復・軽快・不明のいずれか

ロタテック(R):腸重積症発症例全例で回復・軽快・不明のいずれか

「死亡」はないということはわかりますが、これまた評価しずらいです。

 

続いて、手術に至った症例を確認してみます。

ロタリックス(R):10年間では手術報告について記載見当たらず、2012~2014年では手術なし

ロタテック(R):7年間で外科手術22例(うち腸切除4例)、2013~2016年で開腹手術3例(腸切除不明)

予防接種の副作用で手術→大腸切除って、嫌ですね。

というよりも、とにかく見づらい報告書です。

お医者さんもこんな報告書読む時間あるのかな、いったい誰に向けた報告書なのかなといった印象でした。

ロタリックス内用液 接種後の腸重積症について

「ロタテック内用液」接種後の腸重積症の報告例

 

最後に

日本ってこんな風潮ありますよね。

・予防接種して副作用→仕方ないよね。

・予防接種しないで発症→えっ!?でもうつさないでね。

・予防接種の定期接種が中止になって発症後に重篤→国が悪い!自治体が悪い!

という流れが予想できるので、乳幼児の予防接種は基本中止にはならないと思います。

ロタの予防接種なんて、近年増えた位ですから。

 

ちなみに、私の子供はしっかりロタに感染し、親の私にまで波及し、とても大変な思いをしました。

ワクチン接種済みだったので、「ワクチン飲んどいてよかったね」と言われましたが、ワクチンが効いたおかげで軽くすんだのかは誰もわからないんですよね。

それがワクチン行政のこわいところ。

できる限り自分で調べて、後悔のない選択をしてください。

 

ワクチン接種の有無で発生したあらゆる事象について、私は責任を負うことはできませんので、ご了承いただけますと幸いです。

【自己紹介】

メディカルライターとしてWEBサイトへ掲載する記事を執筆しています。

薬学部を卒業し製薬会社で営業活動に従事し、退職後はメディカルライターとして広告代理店に就職、その後、薬剤師として働いています。

どういったプロセスを経て医薬品が開発されているのか、専門家でも意外と知らないことに驚いたことがきっかけとなり、このようなサイトを立ち上げることにしました。

世に出ている医薬品の情報は大抵、インターネットから情報収集できます。

専門家ではなくとも情報をGETする方法をお伝えできましたら幸いです。